Media Integration, Inc. Staff Blog

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25 2月 14

リバーブで作るドラムの「抜け」


スタッフHです。

好評連載中の「ミックスがうまくなるTIps」。Sonnoxプラグインを使った内容ではありますが、他の似たような処理ができるプラグインを使っても参考になる(Sonnoxなら「より確かな」効果をお約束します!)記事です。

前回、前々回と同一のセッションを使って、ギター編(ギターの壁を作る)ベース編(DIシグナルとアンプシグナルで作り上げる)をご紹介して参りましたが、今回は最後のパーツ「ドラム編」です。

轟音で鳴っているギターやベースのセッションにおいて、ドラムのサウンドメイクは結構難しいものです。アタックを強調しようとして「ぺちぺち」な迫力のないサウンドになってしまったり、ドラムの鳴りを派手に響かせようとしてギターやベースとぶつかってしまったり。どういうサウンドに仕上げたいかにもよりますが、この三者のバランスによって、迫力の出方はまったく変わってきます。全てのトラックを「派手に!」なんて処理をしようとすると、きっとうまく行きません。ギター編、ベース編をまだご覧になっていない方は、まずこの2つから参考にしてみて下さいね。

さて、本日はドラムです。

今回のドラムトラックは、実際のアコースティックドラムをレコーディングしてきた素材をもとにしています。もちろん、BFD3などの大容量ドラム音源などでも同じ考え方で参考になるはずです。キック、スネア、ハイハット、タム、そしてオーバーヘッドにルームマイクの素材を使用しています。

最初のステップ(0:00〜)

このドラムトラックは、すべて1つのAUXバスにまとめられています。ここに、SonnoxのInflatorをインサート。もともと音を派手に仕上げるプラグインですが、ここでは「ごくわずか」な効果を狙って使用されています。「ごくわずか」がどれくらいの量感であるか、感覚を養いましょう。

キックトラック(0:54〜)

キックに使用されているのは、Oxford SuprEsser。指定した帯域の「邪魔なピーク」だけを取り去るプラグインですが、なんと低域の「補強」に使えるという裏技を公開。プラグインの使い方にルールはない、という好例かもしれません。SuprEsserはSonnox独自の魔法のツールなので、似たような処理ができる別のものは少ないかもしれませんが、お持ちの方はぜひこのテクニックを試してみて下さい。

また、このようなセッションでキックをどのようなサウンドに仕上げるとよいのか、参考になるかと思います。ここでは、プラグインの効果よりも「サウンドそのものの変化」を聞いてみてください。

スネアトラック(1:30〜)

スネアにリバーブを掛ける、というのは多かれ少なかれ、どのようなセッションでも行われていることかもしれません。しかし、ここで注目していただきたいのは、奥行きを得るためのリバーブではなく、「スネアの抜け」を作るためにリバーブにセンドされているということ。リバーブを掛けたら音が広がって、抜けとはほど遠いような気もするのですが…… これが不思議と「抜け」に繋がる処理に繋がっています。ビデオでビフォー・アフターをチェックしてみてください。

オーバーヘッド(2:02〜)

オーバーヘッドはドラムキットのすぐ上に立てられたマイクのサウンドですが、このトラックにもまずリバーブ(ルームリバーブ)が使われています。ドラムキットから距離のあるマイクなのに、さらにルーム感を付加する。ともするとボヤボヤの音になってしまいがちですが、どれくらいのリバーブが効果的なのか。これもまた、感覚を養いましょう。

だいじなこと(2:50〜)

ビデオ中「ドラムだけ聞くと、リバーブが大きすぎると感じるかもしれない」という辺りからは、ミックスの心得のようなものを解説してくれます。ここもぜひチェック。

ルームマイク(3:05〜)

ビデオでは「最も大切なルームマイクの仕上げ」と前置きをして解説がスタートします。最初にInflatorの解説が少しだけありますが、もっとも大事なのはその後。ルームマイクをどれくらいミックスに混ぜるのか。たった1本のルームマイクが、どのようにミックスに役立っているのかをチェックしてみてください。この後、ルームマイクへのEQについても解説されています。

ギター編、ベース編と続いてきた本Tips。迫力のあるギターサウンドに、ドラムやベースをどう仕上げるべきなのかを解説して参りました。もちろんこれはほんの一例ですが、このテクニックをもとに自分ならではのサウンドメイクにチャレンジしてみてくださいね。

>Sonnoxプラグイン詳細ページ


19 12月 13

1本のディストーションギターから仕上げるラウドなギター


スタッフHです。

今日は久しぶりの「MixがうまくなるTips」の更新。お題はディストーションギターをラウドに仕上げるステップ。しかも、1本のギターから作ることができるというところがポイントです。

ギターアンプをならしたものをマイクでレコーディングしてきた素材であっても、またはソフトウェアのアンプシミュレータを使用していたとしても実践できるテクニック。ムービーは約4分でまさに「クイックに」解説をしていますので、サウンドの変化なども聞きながら感覚を養ってみてくださいね。


今回のギターは、1本のギターをギターアンプにつなぎ、2本の(キャラクターの異なる)マイクで同時にレコーディングしています。この時点で2トラック。さらにこの2トラックをDAW上で複製し、それぞれをLRに広げて使用しています。図にすると(私の手書きで恐縮ですが)こんな感じ。

このステップはムービー前半でも解説されていますが、なかなか高速で解説されていたので、図にしてみました。これだけでもラウドに、ワイドな音になっているのですが、ムービー中ではさらに魅力的に仕上げるステップを紹介しています。

いかがですか?

ギターアンプをマイクでレコーディングする環境をお持ちでなくても、近年のアンプシミュレーターは複数マイキングのシミュレーションも行う事ができるものが多いので、同様の事ができるかと思います。また、その機能がなかったとしたら、4つのトラックにそれぞれアンプシミュレーターをインサートしてもOKでしょう。

まずはOxford Reverbによる処理。かなり近い位置でマイキングされたと思われる素材に、「部屋鳴り」っぽさをルームリバーブで付加しています。ここではどれくらいリバーブにセンドした時に、自分好みのサウンドに聞こえたか、をチェックしてみてください。

次はEQ処理。ラウドに仕上げるといっても、ギターへのローカットは必須です。こうする事でキックやベースの帯域を確保することができ、全体としてよりギターがラウドに鳴っているように響かせることができます。

また、EQはカットのみならずブーストポイントの解説もあります。4本のギターサウンドの「何を生かし、何を響かせているのか」をチェックしながら、一級のエンジニアがEQを「突く」ポイントを聞き比べてみてください。

基本的にはSonnox社のプラグインによる解説ですが、それぞれの製品が「どんな役割を担っているか」をチェックすれば、他の同類のプラグインでも使えるテクニック。とはいえ、Sonnox製品なら「より確かな」効果をお約束します。

>Sonnoxプラグイン詳細ページ


出演者プロフィール

解説: Rich Tozzoli
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!
グラミー賞ノミネートのプロデューサー/エンジニア/コンポーザー、Rich Tozzoliは、アル・ディメオラ、デビッド・ボウイ、ホール&オーツをはじめとするアーティストのプロデュース/エンジニアを担当。ディズニー・チャンネル、HBO、FOX NFL、アニマル・プラネット、Nickelodeonなど数多くのTV番組楽曲も手がけています。

19 12月 13

1本のディストーションギターから仕上げるラウドなギター


スタッフHです。

今日は久しぶりの「MixがうまくなるTips」の更新。お題はディストーションギターをラウドに仕上げるステップ。しかも、1本のギターから作ることができるというところがポイントです。

ギターアンプをならしたものをマイクでレコーディングしてきた素材であっても、またはソフトウェアのアンプシミュレータを使用していたとしても実践できるテクニック。ムービーは約4分でまさに「クイックに」解説をしていますので、サウンドの変化なども聞きながら感覚を養ってみてくださいね。


今回のギターは、1本のギターをギターアンプにつなぎ、2本の(キャラクターの異なる)マイクで同時にレコーディングしています。この時点で2トラック。さらにこの2トラックをDAW上で複製し、それぞれをLRに広げて使用しています。図にすると(私の手書きで恐縮ですが)こんな感じ。

このステップはムービー前半でも解説されていますが、なかなか高速で解説されていたので、図にしてみました。これだけでもラウドに、ワイドな音になっているのですが、ムービー中ではさらに魅力的に仕上げるステップを紹介しています。

いかがですか?

ギターアンプをマイクでレコーディングする環境をお持ちでなくても、近年のアンプシミュレーターは複数マイキングのシミュレーションも行う事ができるものが多いので、同様の事ができるかと思います。また、その機能がなかったとしたら、4つのトラックにそれぞれアンプシミュレーターをインサートしてもOKでしょう。

まずはOxford Reverbによる処理。かなり近い位置でマイキングされたと思われる素材に、「部屋鳴り」っぽさをルームリバーブで付加しています。ここではどれくらいリバーブにセンドした時に、自分好みのサウンドに聞こえたか、をチェックしてみてください。

次はEQ処理。ラウドに仕上げるといっても、ギターへのローカットは必須です。こうする事でキックやベースの帯域を確保することができ、全体としてよりギターがラウドに鳴っているように響かせることができます。

また、EQはカットのみならずブーストポイントの解説もあります。4本のギターサウンドの「何を生かし、何を響かせているのか」をチェックしながら、一級のエンジニアがEQを「突く」ポイントを聞き比べてみてください。

基本的にはSonnox社のプラグインによる解説ですが、それぞれの製品が「どんな役割を担っているか」をチェックすれば、他の同類のプラグインでも使えるテクニック。とはいえ、Sonnox製品なら「より確かな」効果をお約束します。

>Sonnoxプラグイン詳細ページ


10 9月 13

ミックスに必要な「奥行き」


スタッフHです。

久しぶりの更新となる「MixがうまくなるTips」。本日もまた、ご覧になる方によってさまざまな応用ができそうな、良ネタです。使用しているプラグインはSonnoxのコンプ、リバーブ、マキシマイズ系のものですが、似たような他のプロセッサーを使っても代用の参考になるかと思います。


ミックスの話になるときに話題になる「立体感」や「奥行き」という言葉。彫りが深く、ひとつひとつの楽器の配置まで見えそうなミックスが施された曲は、聞いているだけでドップリと浸ってしまいそうな魅力も兼ね備えています。

ところがこの奥行きを与えるという作業は、言葉でいう何倍も難しいのです。「リズム隊のドラムとベースは楽曲を支えるため、一歩後ろにあるつもりで配置」とか「ギターはその上に」「主役となるボーカルは一番前にくるように」とか。LとR、そしてフェーダーで音を配置しているだけなのに、前とか上とか、上級者の感覚にしか分からないような言葉で説明されてしまいます。

今日のムービーネタは、そういった「一歩上」に達するためのスタートポイント

マイクを使ってレコーディングしてきたドラムのトップマイクを立体的に仕上げる。コンプで潰しているにも関わらず、プレイヤーが表現した「荒々しさ」を取り戻したり、リバーブひとつで、あたかもプレイヤーが「そこ」に存在してるかのような奥行きやスペースをつくる手法を解説します。

いかがでしたか?

ムービーで語っていたり、字幕で解説されているポイントももちろん大切ですが、一級のエンジニアが「ちょんちょん」とマウスで適宜調整を行っているところも併せてチェックしてみてくださいね。たいていこういった場所に、盗むべき上級テクニックがあったりします。


  • 最初に説明されているのはドラムのオーバーヘッドマイクへの処理。ここには、Oxford Dynamicsによるコンプ処理と、Inflatorによるマキシマイズ処理が行われています。

コンプは「音を潰す」プロセッサーです。間違った使い方をすると、立体感や奥行きを出すどころか、反対にノッペリとした表情のない音になってしまうこともあります。しかし、適切に使うことで素晴らしい立体感を得ることができる、という行程を解説。

コンプの後はSonnoxの魔法のプラグイン、Inflator。このシーンでは、マウスの動きにも要注目です。エフェクト処理を行うと同時に、インプットゲインとアウトプットゲインを絶妙にコントロールしています。インプットボリュームで大きく表情を変えるダイナミクス系、マキシマイズ系は必ずこうしてインプットボリュームにも繊細な目を向けなくてはいけない、という事もわかります。

コンプとInflatorを使うことで、彫りの浅かったトップマイクのサウンドを劇的に「彫りの深い」音に仕上げているところがポイント。この行程で、平坦だったミックスにひとつ、立体感が生まれました。

  • 1:25〜は、スネアのオンマイクの処理。ここでは、リバーブを用いてドライなスネアに広がり、奥行きを与えています。

これはまさに冒頭で触れた、リズムを一歩後ろに配置させるテクニック。ドライで目の前に張り付いているかのようなスネアドラムにリバーブをかけ、奥行きを与える行程が解説されています。

スネアにリバーブ。決して珍しいテクニックではありません。が、ここで大事なのは「左右に広がるアンビエンスを付加するため」。これにより、センターに位置するであろうボーカルやリードギターが相対的に上にあるように響かせるためのテクニック。

「最初は大げさなくらいセンドしてみてもOK」「徐々にさげて、イイ感じのところを探す」など、実際の作業行程を教えてもらえるような内容です。

特にリバーブは、きちんとしたモニター環境がないと判断が難しい項目の一つですが、このビデオをご自身の環境で聞きながら、「ああ、これくらいでOKなんだな」という感覚を養いましょう。

「前に出すこと」だけで立体感を得るのではなく、「一歩引くもの」を作ることで相対的な立体感が得られるテクニックです。


  • 3:00〜は、リズムギターにも奥行きを加えています。こちらもリバーブを使って「空間」を作るテクニック。

リバーブを使って広がり、奥行きを与えるという点はスネアのところと変わりませんが、このギターはやや左寄りにパンニングされています。左右どちらかに偏ったサウンドにリバーブをかけるとき、どのような掛け方をするとリスナーに「広がり」「奥行き」として届くのか。ビデオの解説を参考にしながら、お持ちのリバーブで実験してみてください。

このパート最後では、リバーブのオン/オフ聞き比べもあります。リバーブによってただ単に音に広がりが出てきただけでなく、「あたかもその位置にあるギターアンプが響いているよう」なサウンドメイキングの一部にも注目してみてください。


熟練のエンジニアたちは、こういったテクニックをベースに独自の「立体的なミックスを作る」技を持っています。「このプラグインがあれば、誰でも立体的なミックスになります」のような製品は、ないでしょう。

たくさんのレコードから立体感、奥行きのあるミックスのTipsを学び取ることもできますし、ライブをたくさん見に行く事で「私たちはどういった響き方に奥行きを感じるのか」に触れられるかもしれませんね。

使用プラグイン

Oxford Dynamics

Oxford Inflator

Oxford Reverb


15 3月 13

平凡なドラムトラックに輝きを


スタッフHです。

好評連載中の「MixがうまくなるTips」。今回は平凡なドラムサウンドにもうひと味加えるテクニックをご紹介。


ここ10年ほどで飛躍的に進化した音源といえば、まずはドラム音源でしょう。歴史をたどればリズムボックスから、サンプラーの登場でリアルな(実際にレコーディングされた)ライブラリが登場し、近年は容量的な制限も事実上なく、ぱっと聞いただけでは実際の生ドラムレコーディングなのか、MIDIでプログラミングされたドラムなのか聞き分けが付かない作品もあります。

では近年の大容量系ドラム音源を使えば、プロのエンジニアでなくとも最高の音になるか、と言われるとそうではありません。経験豊富なレコーディングエンジニアなら生ドラムをより曲に合わせたサウンドで収録するテクニックをもっていますし、同じ大容量系ドラム音源を使用しても、一級のエンジニアなら曲のイメージに合わせて「おいしい」所を引きだすテクニックを持っていたり、不要なところを抑える「」を持っていたりします。

本日は、大容量系ドラム音源の代表格でもあるEz Drummerを用いたドラムトラックに、「もうひと味」を加えるテクニックをご紹介。使用しているプラグインはSonnoxのものですが、お持ちでない方は似たようなプロセッシングをしてくれる別のものに置き換えて見ても参考になるかと思います。

最初に紹介されているのはOxford Inflator。本連載でも何度となく登場するツールで、ざっくり言うと「音を魅力的にする」プロセッサ。中身はマイルドからハードまで、多彩なクリッピングと倍音のコントロールを行っているものです。

インプットゲインをほんの少しだけ上げ、二つのスライダーを絶妙にコントロールし、ドラムサウンドがぐっと前にでてくるプレゼンスを加えています。

Inflatorによるプロセッシングについては、過去記事のInflator関連記事もチェックしてみてくださいね。


  • 50秒〜

次はTransModによるアタックコントロール。

今回のビデオはドラム以外のサウンドが入っていませんが、仮にこのドラムに合うような低重心のベースや、ハードなギターを被せたとすると、このドラムには少々パンチ感が足りないように感じます。

パンチ感が欲しくてコンプやリミッターをキツめに掛けていくと、ニュアンスが失われ、大事なアタックを潰しまくり、結果的に「返ってヌケが悪くなった」という結果にもなるでしょう。

TransModのキモは、真ん中にある「Ratio」スライダーです。下方向に下げれば音の芯が抜けていくような効果が得られ、上方向に上げればグッとパンチ感が出てきます。ビデオでもこの両方の処理を紹介していますのでチェックしてみて下さい。

TransModに関しては、過去記事のTrans Mod関連記事もチェックしてみてくださいね。


  • 1分45秒〜

最後はリバーブテクニック。これはどんなリバーブを使っても参考になりそうです。

近年の大容量ドラム音源では、ルームマイクのサウンドも調節できるものがほとんどです。空気感や立体感が欲しい時には音源の方でルームサウンドを増やすこともできますが、ここでは敢えてリバーブでそのトーンを得るというテクニック。

最初はルームリバーブの解説。プリセットをベースにして、どのような意図で調節が行われているかに注目です。Oxford Reverbには「リバーブサウンドだけ」に掛かるEQが搭載されているのもポイントですが、このEQをどのように使っているか。どう響きが変わっているか。

さらにプレートリバーブで「広がり」を作っています。ここはヘッドホンなども用いて、どれくらいのリバーブタイムに仕上げているかもチェックしてみて下さい。リバーブを掛けているのに「タイトに」という境界線を見極めましょう。


出演者プロフィール

解説: Rich Tozzoli
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!
グラミー賞ノミネートのプロデューサー/エンジニア/コンポーザー、Rich Tozzoliは、アル・ディメオラ、デビッド・ボウイ、ホール&オーツをはじめとするアーティストのプロデュース/エンジニアを担当。ディズニー・チャンネル、HBO、FOX NFL、アニマル・プラネット、Nickelodeonなど数多くのTV番組楽曲も手がけています。

21 1月 13

覚えておきたい複数プラグインの合わせ技


スタッフHです。

少々間が空いてしまいましたが、本日もまた人気の「ミックスが上手くなるTips」記事を一つ。本日の内容は決して突飛なものではありませんが、ミックステクニックを基本から学び直したい、という方にはぜひともご覧いただきたい内容です。テーマは「サウンドを際立たせるために、プラグインをどう組み合わせるか」

お題となる曲は、カントリー調のトラック。対象はアコースティックギターにフォーカスしています。が、解説の中にでてくる一言一言はきっとダンスミュージックでも、ロックでも、あるいはジャズやポップスでも参考になります。「ミックスがうまい人はそうやって考えるんだな」と思いながら感覚を養いましょう。

ビデオはこちら。駆け足ではありますが、4分半ほどのムービー。


いかがでしょうか?一つのギタートラックに施されたEQ、コンプ、リバーブ、リミッターなど一連の処理が解説されています。ムービー前半では、キーとなるプラグイン全部をオン/オフして比較しています。処理前/処理後の違いを聞いてみましょう。

  • 45秒〜

最初に施されているは、意外にもリバーブ。ドライ気味(部屋鳴りのない)にレコーディングされたギターに、美しい響きのアンビエンスを加えるためと解説されています。

Oxford Reverbは「リバーブサウンドだけに掛かるEQ」を搭載している事も特徴ですが、ここでは実際にリバーブサウンドにEQしながら、壁や床などに反響した音を作り上げています。ここは、EQの動きをチェックです。

リバーブはこれだけではありません。もう一つのOxford Reverbを使用して、こちらではプレートリバーブを用いて奥行きを作っています。2つのリバーブを組み合わせるのは決して珍しくないテクニックですが、闇雲にこのテクニックを用いてしまうと、音がボヤけてしまう結果を招きます。

どれくらいの割合がいいのか、ビデオでチェックしてみてください。


  • 2分20秒〜

お次はEQです。とてもベーシックな処理ですが、それぞれの帯域のブースト/カットがどんな目的で掛けられているか。最初のチェックポイントはここです。

Oxford EQには4タイプ(DSP版には5タイプ)のEQが用意されている事もポイント。Oxford EQが「よいEQだ」と言われる理由はここに詳しい解説があります。


  • 3分〜

次はコンプレッサー。使用しているプラグインはOxford Dynamicsです。このギタートラックは(おそらく上手い方が演奏されたものと思うので)ピッキングも安定しています。プレーン弦(1〜3弦)中心の演奏なので、アンサンブルの中で少しの「音量感」が欲しいところ。

ものすごくアッサリと解説が終わりますが、黄色いリダクションメーターをよく見て「潰れ方」を確認してください。ここではだいたい3〜4dbのコンプレッションが掛かっており、その分メイクアップゲインで音量を稼いでいます。


  • 3分20秒〜

チャンネルにインサートされたプラグインのうち、最後はビデオで「僕の魔法のツール」と言っているOxford Inflator。どうして「魔法」なのかは、本ブログの過去ポストでチェックしてみてくださいね。過去ログではドラムやベースにも使用した例を掲載しています。


ミックスに「正解」はありません。このポストをご覧になって「いやー、違うでしょ、自分ならこうする」と思われる方は、おそらくご自身のカラーを持たれている方でしょう。あまり参考にならなかったと感じられましたら、すみません。

反対に「参考になった!」と感じられる方は、まだまだミックス力に伸びしろがあるかもしれません!本ビデオで解説を務めるRichさんもまた一級のエンジニア。素早く駆け足の作業は、数多くの経験に基づいたものです。何気なくフェーダーやツマミを「ちょんちょん」と触る一挙一動にも目と耳を向けて、様々なテクニックを盗んでくださいね!

→ Sonnox Oxford 製品一覧リンク


07 11月 12

リバーブの選び方と、使い方Tips記事のまとめ


スタッフHです。本日は、リバーブについて一週間分くらいはある記事をまとめておきます。

先日とあるエンジニアさんとお話をしたときに「最近SonnoxのOxford Reverbを手に入れたんだけど、やっぱり素晴らしくいい。もっと早く買っておけば良かった」というお話を聞かせていただきました。

かつて私、大尊敬するエンジニア、吉田保さんとセミナーイベントをやらせて頂いたことがあります。吉田保さんといえば山下達郎さん作品をはじめとして、リバーブの使い方が特徴的(…実はこのイベント、W●●ESのイベントだったんですが、保さんがどうしても「リバーブだけはコレじゃないと嫌だよ」と仰って、Oxford Reverbでセミナーを進行したのです…)。

続きを読む »


06 6月 12

リバーブの聞きどころ、見極めどころ


スタッフHです。

好評連載中の「MixがうまくなるTips」。本日は、ギターソロにリバーブ処理を施したソースを聞きながら、リバーブタイプの選び方やパラメータ設定の仕方について、感覚を養うビデオを一つ。

どんなプロセッサーでも、なるべくきちんとした環境とモニタースピーカーで聞きながら効果をチェックする必要がありますが、特に難しいのがリバーブ。リバーブによって得られる広がりや奥行き、リバーブトーンの消え際などは、位相の狂いのない状態でないとチェックが難しいと言われます。モニターの幅、角度、スピーカーの周囲に壁などの邪魔なものがないか。

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09 4月 12

シンプルなミックスから学べること


スタッフHです。

好評連載中の「Mixがうまくなる」Sonnox QuickTips。先日の「まとめリンク」記事もたくさんの方にご覧頂いているようで、わたしたちも嬉しい限りです。一連のシリーズで紹介しているテクニックは、仮にSonnoxの製品をお持ちでなくとも為になるテクニックばかり(もちろん、Sonnox製品なら”より確かな”効果をお約束します)。さまざまなテクニックを吸収して、日本から産まれる多くの作品がより素晴らしいものになればいいなぁと願っております。

さて、本日もまた新しいTipsをひとつ。

ここまでのQuickTipsでは、おもに一つの処理(=1つのプラグイン)を中心に紹介してきましたが、本日はより実践的なミックスの手順を紹介しています。お題は「シンプルなアコギ1本弾き語りのミックスについて」

「えーっ、僕はバンドミックスが中心だから、そんなシンプルなミックステクニックは必要ないかもな」とは思わず、ぜひご覧になってみてください。シンプルなミックスからも学べるTipsがたくさんあります。きっと様々なミックスへ流用できるテクニックだと思いますよ!

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07 12月 11

ミックスにおける空間コントロールと、リバーブを使ったサウンドメイキング


スタッフHです。

好評連載中のSonnox QuickTips。本日は記念すべき第10回、Oxford Reverbを使った空間コントロールとサウンドメイキング編です。サウンドメイキングというと、ベーシックなEQ、コンプ、またはアンプシミュレーターなどのトーンコントロールを想像しがちですが、今回はなんとリバーブを使ったサウンドメイキングをご紹介。


かつて私がミックスやサウンドメイク、レコーディングに興味を持ち始めた頃、どの本を見ても「リバーブはセンドリターンで使うもの」と、お約束のように書かれていました。まぁ最初期のリバーブプラグインはいずれもCPU負荷が高めで、複数立ち上げる事も苦しかったという理由もありましたし、ベーシックにひとつのリバーブへセンドして、空間を作る事も最初の勉強としては良かったと思います。

コンピューターのパワーもあがり、ひとつのマシンの中で複数のリバーブ系プラグインを立ち上げる事もできるようになってから、チャンネルにリバーブをインサートして使用する手法も珍しいものではなくなってきました。リバーブによって広がりや奥行きを与えるだけでなく「サウンドメイキングの手法」としてのリバーブ使用方法です。本日はそういった使い方のムービーをご紹介します。

モノラルレコーディングされたギタートラックにリバーブをインサートし、ステレオアンビエンスを加える手法。いわゆるリバーブっぽさだけではなく、ギターのトーンも変化している点にご注目ください。

いかがですか?Oxford Reverbによって広がり、奥行きを加えただけではなく、鳴りのいいスタジオでマイク録りをしたような空気感を加える事に成功していますね。Oxford Reverbはウェット/ドライの割合を変更できるパラメーターが付いていますので、個別のトラックにインサートしても全く問題なく使用できます。

Oxford Reverbで特筆すべきは、リバーブの「アーリーリフレクション(初期反射)」と「テイル(残響)」のバランスをスライダー1本で調節できること。「このリバーブの質感が最高なんだけど、もう少しだけルームっぽさが欲しい」なんてときに、個別の調整を行うのではなくスライダーでバランスを取ることができるんですね。このムービーでは、アーリーリフレクションの要素を増やし、ギターブースっぽいサウンドメイクを行う事に成功しています。

Oxford Reverbは前面にスライダーがたくさん並び、一見すると使いこなせるかなぁ、と不安になりそうですが、初期反射/残響/EQ/ブレンド具合と区分けがされているため、私が知っているリバーブの中でもかなり分かりやすく、使いやすい部類に入ると思います。ムービーでは触れられていませんが、リバーブ「だけ」にかかるEQが搭載(もちろんOxford EQ譲りの!)されているのも心強いですね。

→ Oxford Reverb詳細


出演者プロフィール

解説: Rich Tozzoli
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!
グラミー賞ノミネートのプロデューサー/エンジニア/コンポーザー、Rich Tozzoliは、アル・ディメオラ、デビッド・ボウイ、ホール&オーツをはじめとするアーティストのプロデュース/エンジニアを担当。ディズニー・チャンネル、HBO、FOX NFL、アニマル・プラネット、Nickelodeonなど数多くのTV番組楽曲も手がけています。

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