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25 2月 14

リバーブで作るドラムの「抜け」


スタッフHです。

好評連載中の「ミックスがうまくなるTIps」。Sonnoxプラグインを使った内容ではありますが、他の似たような処理ができるプラグインを使っても参考になる(Sonnoxなら「より確かな」効果をお約束します!)記事です。

前回、前々回と同一のセッションを使って、ギター編(ギターの壁を作る)ベース編(DIシグナルとアンプシグナルで作り上げる)をご紹介して参りましたが、今回は最後のパーツ「ドラム編」です。

轟音で鳴っているギターやベースのセッションにおいて、ドラムのサウンドメイクは結構難しいものです。アタックを強調しようとして「ぺちぺち」な迫力のないサウンドになってしまったり、ドラムの鳴りを派手に響かせようとしてギターやベースとぶつかってしまったり。どういうサウンドに仕上げたいかにもよりますが、この三者のバランスによって、迫力の出方はまったく変わってきます。全てのトラックを「派手に!」なんて処理をしようとすると、きっとうまく行きません。ギター編、ベース編をまだご覧になっていない方は、まずこの2つから参考にしてみて下さいね。

さて、本日はドラムです。

今回のドラムトラックは、実際のアコースティックドラムをレコーディングしてきた素材をもとにしています。もちろん、BFD3などの大容量ドラム音源などでも同じ考え方で参考になるはずです。キック、スネア、ハイハット、タム、そしてオーバーヘッドにルームマイクの素材を使用しています。

最初のステップ(0:00〜)

このドラムトラックは、すべて1つのAUXバスにまとめられています。ここに、SonnoxのInflatorをインサート。もともと音を派手に仕上げるプラグインですが、ここでは「ごくわずか」な効果を狙って使用されています。「ごくわずか」がどれくらいの量感であるか、感覚を養いましょう。

キックトラック(0:54〜)

キックに使用されているのは、Oxford SuprEsser。指定した帯域の「邪魔なピーク」だけを取り去るプラグインですが、なんと低域の「補強」に使えるという裏技を公開。プラグインの使い方にルールはない、という好例かもしれません。SuprEsserはSonnox独自の魔法のツールなので、似たような処理ができる別のものは少ないかもしれませんが、お持ちの方はぜひこのテクニックを試してみて下さい。

また、このようなセッションでキックをどのようなサウンドに仕上げるとよいのか、参考になるかと思います。ここでは、プラグインの効果よりも「サウンドそのものの変化」を聞いてみてください。

スネアトラック(1:30〜)

スネアにリバーブを掛ける、というのは多かれ少なかれ、どのようなセッションでも行われていることかもしれません。しかし、ここで注目していただきたいのは、奥行きを得るためのリバーブではなく、「スネアの抜け」を作るためにリバーブにセンドされているということ。リバーブを掛けたら音が広がって、抜けとはほど遠いような気もするのですが…… これが不思議と「抜け」に繋がる処理に繋がっています。ビデオでビフォー・アフターをチェックしてみてください。

オーバーヘッド(2:02〜)

オーバーヘッドはドラムキットのすぐ上に立てられたマイクのサウンドですが、このトラックにもまずリバーブ(ルームリバーブ)が使われています。ドラムキットから距離のあるマイクなのに、さらにルーム感を付加する。ともするとボヤボヤの音になってしまいがちですが、どれくらいのリバーブが効果的なのか。これもまた、感覚を養いましょう。

だいじなこと(2:50〜)

ビデオ中「ドラムだけ聞くと、リバーブが大きすぎると感じるかもしれない」という辺りからは、ミックスの心得のようなものを解説してくれます。ここもぜひチェック。

ルームマイク(3:05〜)

ビデオでは「最も大切なルームマイクの仕上げ」と前置きをして解説がスタートします。最初にInflatorの解説が少しだけありますが、もっとも大事なのはその後。ルームマイクをどれくらいミックスに混ぜるのか。たった1本のルームマイクが、どのようにミックスに役立っているのかをチェックしてみてください。この後、ルームマイクへのEQについても解説されています。

ギター編、ベース編と続いてきた本Tips。迫力のあるギターサウンドに、ドラムやベースをどう仕上げるべきなのかを解説して参りました。もちろんこれはほんの一例ですが、このテクニックをもとに自分ならではのサウンドメイクにチャレンジしてみてくださいね。

>Sonnoxプラグイン詳細ページ


30 12月 13

DIとアンプで作るベースサウンド


スタッフHです。

2013年も間もなく終わろうとしています。今年も一年、多くの方にご覧いただき、ありがとうございました。できる限りの更新を心がけたつもりですが(また、ネタとなるTips記事も私の机にたまる一方なのですが)、振り返ってみれば思ったよりも更新できていなかったなと反省も残ります。

2014年にはもう少し、さまざまな記事をご紹介したいと大掃除の終わった自室より更新を行っております。

という事で今年最後のMixがうまくなるTips。本日はレコーディング黎明期からの手法、DIとマイク録りのアンプから作る、ベースサウンドの作り方Tips記事です。


本記事で使用しているベースサウンドの作り方は、前回ポストの「1本のディストーションギターから作るラウドなギター」記事の続編となっています。ラウドなギターの壁に、どうベースサウンドを作り上げていくのか。とかく団子になりがちなシーンですが、この仕上げ方ステップは多くの場面で使えるのではないかと思います。

ビデオはいつも以上に「クイック」に進行します。『こういうパラメーターにしたらOKだよ』なんて説明はありませんが、一級のエンジニアの一挙一動に目と耳を向けると、きっと多くの事が発見できるのではないかと思います。

低域への処理が多いので、可能であればモニタースピーカーのある環境や、ヘッドフォンでチェックしてみてくださいね。

いかがでしょう。

現代のベースのレコーディングでは、DIとアンプの2つのシグナルを使ってサウンドを作り上げるのは定石ともいえます。DIはベースの芯の部分。アンプは色気や味わい、キャラクターの部分と言い換えてもいいかもしれません。そして、もっとも肝心なのはこの2つのシグナルの「バランス」です。

● DIレコーディングの処理

ビデオでも解説されている通り、DIトラックの処理に使われているのはOxford SuprEsserとOxford Inflator。Oxford SuprEsserはとても個性溢れる製品で、自分で決めた帯域の中だけに作用するダイナミックEQ(その帯域の中で、音量的に過剰なものが入ってきた時だけに作用するEQ)です。

「なんだ、特殊なプラグインを使って処理しているんだったらTipsでもなんでもないじゃないか」と私も一瞬思いましたが、このDI編では「DIシグナルをどういう傾向のサウンドに仕上げるのか」を参考にしました。中にはDIシグナルだけで素晴らしいベーストーンを作る一級のエンジニアさんもいらっしゃいますが、ここでは「DIとアンプの組み合わせで作る」という事をテーマにしていますので、

  • DIシグナルをどのようなキャラクターに仕上げているのか
  • DIシグナルに与えている「パンチ感」はどれくらいの「パンチ」なのか(口で言うほど、大げさなパンチではなかった

をチェックしてもらえるといいかと思います。

● アンプレコーディングの処理(2:00〜)

アンプをマイク録りしたトラック(DIレコーディング+アンプシミュレーターでも同様の処理でOKでしょう)に使用されたのは、EQ、コンプ、そしてInflatorです。

まずはEQによる処理。「クリーンなサウンド」というDIに対して、アンプ側はどう処理するのか。単体で聞いたときの「イイ音」ではなく、「ミックスの上でキャラクターを生かしている」処理になっているところに着目してみて下さい。ここで行われているEQ処理は「カットのみ」の処理というのもポイント。

次はコンプです。Oxford Dynamicsが使われていますが、もしかするとビデオ中の「滑らか」というキャラクターは、Oxford Dynamics特有のキャラクターかもしれません。しかし、ビデオで語られている「わずかに」「ボトムが増したような」という修飾を気にしながら見てみると、あらゆるプロセッサーにも通ずるテクニックが隠れているようにも感じます。

最後はOxford Inflatorです。これはSonnox特有の「魔法のプロセッサー」ですが、ここでチェックして頂きたいのは、特別なプロセッサーの効果ではなく、アンプサウンドに施された3つのプラグイン(EQ、Dynamics、Inflator)をバイパスしたサウンドとの比較。DIのサウンドは広帯域にわたって支えるベーストーンを作っているので、アンプの方は色気や濃いキャラクターに注力させているという点もチェックポイントです。

この「色気」をDIシグナルと共に「どういうバランスで」仕上げているのかも併せてチェックしてみて下さい。

本シリーズのビデオでも何度も触れられている通り、一番重要なのは「バイパスを解除して」「ミックスに戻して」聞いてみることでしょう。ソロ楽器のレコーディングと異なり、複数の楽器のアンサンブルを作る際には、それぞれの楽器のキャラクターを生かす事が最も大切となります。


4:00辺りからは、2つのトラックに施されたプラグインを全てバイパスしながらの比較を聞かせてくれます。ここは一番の耳の使いどころかもしれません。かなり「クイック」なビデオですが、処理前/処理後を意識して感覚を養いたいところです。

前ポストで仕上げられたギターと一緒にベースを聞くと、それぞれの役割、うまみの出し方に納得します。荒々しいピッキングのかっこうよさはそのままに、サウンドは他のトラックに馴染んでいるのが分かりますね。

基本的にはSonnox社のプラグインによる解説ですが、それぞれの製品が「どんな役割を担っているか」をチェックすれば、他の同類のプラグインでも使えるテクニック。とはいえ、Sonnox製品なら「より確かな」効果をお約束します。

>Sonnoxプラグイン詳細ページ


19 12月 13

1本のディストーションギターから仕上げるラウドなギター


スタッフHです。

今日は久しぶりの「MixがうまくなるTips」の更新。お題はディストーションギターをラウドに仕上げるステップ。しかも、1本のギターから作ることができるというところがポイントです。

ギターアンプをならしたものをマイクでレコーディングしてきた素材であっても、またはソフトウェアのアンプシミュレータを使用していたとしても実践できるテクニック。ムービーは約4分でまさに「クイックに」解説をしていますので、サウンドの変化なども聞きながら感覚を養ってみてくださいね。


今回のギターは、1本のギターをギターアンプにつなぎ、2本の(キャラクターの異なる)マイクで同時にレコーディングしています。この時点で2トラック。さらにこの2トラックをDAW上で複製し、それぞれをLRに広げて使用しています。図にすると(私の手書きで恐縮ですが)こんな感じ。

このステップはムービー前半でも解説されていますが、なかなか高速で解説されていたので、図にしてみました。これだけでもラウドに、ワイドな音になっているのですが、ムービー中ではさらに魅力的に仕上げるステップを紹介しています。

いかがですか?

ギターアンプをマイクでレコーディングする環境をお持ちでなくても、近年のアンプシミュレーターは複数マイキングのシミュレーションも行う事ができるものが多いので、同様の事ができるかと思います。また、その機能がなかったとしたら、4つのトラックにそれぞれアンプシミュレーターをインサートしてもOKでしょう。

まずはOxford Reverbによる処理。かなり近い位置でマイキングされたと思われる素材に、「部屋鳴り」っぽさをルームリバーブで付加しています。ここではどれくらいリバーブにセンドした時に、自分好みのサウンドに聞こえたか、をチェックしてみてください。

次はEQ処理。ラウドに仕上げるといっても、ギターへのローカットは必須です。こうする事でキックやベースの帯域を確保することができ、全体としてよりギターがラウドに鳴っているように響かせることができます。

また、EQはカットのみならずブーストポイントの解説もあります。4本のギターサウンドの「何を生かし、何を響かせているのか」をチェックしながら、一級のエンジニアがEQを「突く」ポイントを聞き比べてみてください。

基本的にはSonnox社のプラグインによる解説ですが、それぞれの製品が「どんな役割を担っているか」をチェックすれば、他の同類のプラグインでも使えるテクニック。とはいえ、Sonnox製品なら「より確かな」効果をお約束します。

>Sonnoxプラグイン詳細ページ


出演者プロフィール

解説: Rich Tozzoli
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!
グラミー賞ノミネートのプロデューサー/エンジニア/コンポーザー、Rich Tozzoliは、アル・ディメオラ、デビッド・ボウイ、ホール&オーツをはじめとするアーティストのプロデュース/エンジニアを担当。ディズニー・チャンネル、HBO、FOX NFL、アニマル・プラネット、Nickelodeonなど数多くのTV番組楽曲も手がけています。

19 12月 13

1本のディストーションギターから仕上げるラウドなギター


スタッフHです。

今日は久しぶりの「MixがうまくなるTips」の更新。お題はディストーションギターをラウドに仕上げるステップ。しかも、1本のギターから作ることができるというところがポイントです。

ギターアンプをならしたものをマイクでレコーディングしてきた素材であっても、またはソフトウェアのアンプシミュレータを使用していたとしても実践できるテクニック。ムービーは約4分でまさに「クイックに」解説をしていますので、サウンドの変化なども聞きながら感覚を養ってみてくださいね。


今回のギターは、1本のギターをギターアンプにつなぎ、2本の(キャラクターの異なる)マイクで同時にレコーディングしています。この時点で2トラック。さらにこの2トラックをDAW上で複製し、それぞれをLRに広げて使用しています。図にすると(私の手書きで恐縮ですが)こんな感じ。

このステップはムービー前半でも解説されていますが、なかなか高速で解説されていたので、図にしてみました。これだけでもラウドに、ワイドな音になっているのですが、ムービー中ではさらに魅力的に仕上げるステップを紹介しています。

いかがですか?

ギターアンプをマイクでレコーディングする環境をお持ちでなくても、近年のアンプシミュレーターは複数マイキングのシミュレーションも行う事ができるものが多いので、同様の事ができるかと思います。また、その機能がなかったとしたら、4つのトラックにそれぞれアンプシミュレーターをインサートしてもOKでしょう。

まずはOxford Reverbによる処理。かなり近い位置でマイキングされたと思われる素材に、「部屋鳴り」っぽさをルームリバーブで付加しています。ここではどれくらいリバーブにセンドした時に、自分好みのサウンドに聞こえたか、をチェックしてみてください。

次はEQ処理。ラウドに仕上げるといっても、ギターへのローカットは必須です。こうする事でキックやベースの帯域を確保することができ、全体としてよりギターがラウドに鳴っているように響かせることができます。

また、EQはカットのみならずブーストポイントの解説もあります。4本のギターサウンドの「何を生かし、何を響かせているのか」をチェックしながら、一級のエンジニアがEQを「突く」ポイントを聞き比べてみてください。

基本的にはSonnox社のプラグインによる解説ですが、それぞれの製品が「どんな役割を担っているか」をチェックすれば、他の同類のプラグインでも使えるテクニック。とはいえ、Sonnox製品なら「より確かな」効果をお約束します。

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21 1月 13

覚えておきたい複数プラグインの合わせ技


スタッフHです。

少々間が空いてしまいましたが、本日もまた人気の「ミックスが上手くなるTips」記事を一つ。本日の内容は決して突飛なものではありませんが、ミックステクニックを基本から学び直したい、という方にはぜひともご覧いただきたい内容です。テーマは「サウンドを際立たせるために、プラグインをどう組み合わせるか」

お題となる曲は、カントリー調のトラック。対象はアコースティックギターにフォーカスしています。が、解説の中にでてくる一言一言はきっとダンスミュージックでも、ロックでも、あるいはジャズやポップスでも参考になります。「ミックスがうまい人はそうやって考えるんだな」と思いながら感覚を養いましょう。

ビデオはこちら。駆け足ではありますが、4分半ほどのムービー。


いかがでしょうか?一つのギタートラックに施されたEQ、コンプ、リバーブ、リミッターなど一連の処理が解説されています。ムービー前半では、キーとなるプラグイン全部をオン/オフして比較しています。処理前/処理後の違いを聞いてみましょう。

  • 45秒〜

最初に施されているは、意外にもリバーブ。ドライ気味(部屋鳴りのない)にレコーディングされたギターに、美しい響きのアンビエンスを加えるためと解説されています。

Oxford Reverbは「リバーブサウンドだけに掛かるEQ」を搭載している事も特徴ですが、ここでは実際にリバーブサウンドにEQしながら、壁や床などに反響した音を作り上げています。ここは、EQの動きをチェックです。

リバーブはこれだけではありません。もう一つのOxford Reverbを使用して、こちらではプレートリバーブを用いて奥行きを作っています。2つのリバーブを組み合わせるのは決して珍しくないテクニックですが、闇雲にこのテクニックを用いてしまうと、音がボヤけてしまう結果を招きます。

どれくらいの割合がいいのか、ビデオでチェックしてみてください。


  • 2分20秒〜

お次はEQです。とてもベーシックな処理ですが、それぞれの帯域のブースト/カットがどんな目的で掛けられているか。最初のチェックポイントはここです。

Oxford EQには4タイプ(DSP版には5タイプ)のEQが用意されている事もポイント。Oxford EQが「よいEQだ」と言われる理由はここに詳しい解説があります。


  • 3分〜

次はコンプレッサー。使用しているプラグインはOxford Dynamicsです。このギタートラックは(おそらく上手い方が演奏されたものと思うので)ピッキングも安定しています。プレーン弦(1〜3弦)中心の演奏なので、アンサンブルの中で少しの「音量感」が欲しいところ。

ものすごくアッサリと解説が終わりますが、黄色いリダクションメーターをよく見て「潰れ方」を確認してください。ここではだいたい3〜4dbのコンプレッションが掛かっており、その分メイクアップゲインで音量を稼いでいます。


  • 3分20秒〜

チャンネルにインサートされたプラグインのうち、最後はビデオで「僕の魔法のツール」と言っているOxford Inflator。どうして「魔法」なのかは、本ブログの過去ポストでチェックしてみてくださいね。過去ログではドラムやベースにも使用した例を掲載しています。


ミックスに「正解」はありません。このポストをご覧になって「いやー、違うでしょ、自分ならこうする」と思われる方は、おそらくご自身のカラーを持たれている方でしょう。あまり参考にならなかったと感じられましたら、すみません。

反対に「参考になった!」と感じられる方は、まだまだミックス力に伸びしろがあるかもしれません!本ビデオで解説を務めるRichさんもまた一級のエンジニア。素早く駆け足の作業は、数多くの経験に基づいたものです。何気なくフェーダーやツマミを「ちょんちょん」と触る一挙一動にも目と耳を向けて、様々なテクニックを盗んでくださいね!

→ Sonnox Oxford 製品一覧リンク


16 4月 12

ベースのミックス…自信ありますか?


スタッフHです。

好評連載中の「MixがうまくなるTips」。本日は第15回、ずばり「ベースの馴染ませかた」。ムービーではレコーディングされたエレクトリックベースについて解説をしていますが、さまざまな”ベース”に応用できそうな内容です。音源で作ったベースでも、シンセベースでも。


レコーディングが終わり、いよいよミックスへと取りかかったとき。楽曲の屋台骨となるキックとベースの絡みに注目する方は多いと思います。ひいては、ドラムとベースの絡みと言ってもいいでしょう。場合によってここにリズムギターが絡んでくる事もあります。

ドラム単体で聞いたときのミックスはいい感じ、ベース単体で聞いたときのサウンドもいい感じ。リズムギターのサウンドはお気に入りのアンプを使って心地よいトーンに仕上がっている。それぞれはいい音なのに、いまいち「まとまり感」がない。


…とまぁ、ここをスタートとしてミックスの作業を始められますよね。リズムの骨格となるドラムと、曲の方向性をきめるリズムギター。この間にいる接着剤のような存在が、ベースです。本日のムービーはここに着目してチェックしてみてください。

わずか4分ほどのステップで(駆け足ながら)、ベースを素早くミックス中に馴染ませることができました。ポイントをざっとかいつまんでみます。

最初のステップでは、ベースレコーディングでよくあるインプットクリッピングの解消方法と、滑らかなコンプについて解説しています。極端なリミッティングはベースの大切な低域をロスする事になりますが、とはいえ必要なステップ。どのくらいのリミッティングが最適であるかは、ムービー中の赤いリダクションメーター(Oxford Dynamicsの上段中央、一番右)を参照してください。


コンプにも一つ参考になるTipsが。曲調(またはベースライン)の荒々しさに反して、ここではソフトな仕上がりになるようなコンプ設定(ニーの滑らかさ)が使用されています。曲調が激しいものになると、無意識のうちにプラグインの設定も「荒く、固く、バキバキに」なんてしてしまいがち。せっかくベーシストが「荒さ」を演奏のニュアンスに込めたのですから、ここではそれをロスしないようなセッティングにしているところに注目です。


つぎのステップでは、ピック弾きのベースに必ずつきまとう、ピッキングノイズの対策について触れています。ビデオはエレクトリックベースにおけるTipsとして解説していますが、これはシンセベースなどでアタックの強いサウンドを使った時などにも有効なテクニック

ピッキング時の「パキン」としたニュアンスは、演奏時にはものすごく気持ちいいんです。私もベースを弾きますので、この音が「ハマった」ときの格好よさはたまりません。とはいえミックスに主眼をおくと、どうも他の楽器から「浮いている」ように感じるのも確か。ニュアンスを残しつつ馴染ませることができればいいのですが…。

本ムービーのほとんどの時間をこの解説にあてています。どのように対処しているか、チェックしてみてくださいね。


つぎのステップでは、「ほんのわずかのゲインアップとプレゼンス」を得るための処理。

ベースのサウンドについて語るときにでてくる単語として「ぐっと前にでてくる」なんて言葉を使うことがあります。「馴染む」作業をしているのに「前に」なんて。一見矛盾をしているようにも思えます。しかしここでチェックしていただきたいのは、

  • 周りのサウンドから「浮いていることと、
  • 馴染んでいつつも「前にででくる」こと

の違い。ムービーの最初に戻って比較しながらご覧ください。


ベースはどんな楽曲においても重要な役割を果たします。

ポール・マッカートニーのようにメロディーラインを引き立たせるカウンターメロディーのような役割を果たす事もあれば、キックと完全にシンクしてグルーヴィーなラインを演出することもあります。ロックンロールのように曲全体をグイグイ前に引っ張っていくようなこともあれば、速いテンポにあわせ8ビートをひらすら刻み続け、躍動感を担う時だってあります。ジャズにおいてトーナリティのマスターがピアノでも、ジャコ・パストリアスのように「裏のトーナリティ・ボス」になることもできれば、TB-303がなければ産まれなかった音楽は数えきれないほどありますよね。そんなとき、必ずベースは他の音に「馴染んでいる」はずです。

ドラムやギター、そしてベース。それぞれレコーディング時には最高!な音でも、ミックスになるとパズルのようにお互いをはめ込むような作業が必要になります。本日のTipsをきっかけに、みなさまそれぞれの「オリジナル・馴染ませ」方法を開拓してみてくださいね。

→ Sonnox Oxford 製品詳細リンク


09 4月 12

シンプルなミックスから学べること


スタッフHです。

好評連載中の「Mixがうまくなる」Sonnox QuickTips。先日の「まとめリンク」記事もたくさんの方にご覧頂いているようで、わたしたちも嬉しい限りです。一連のシリーズで紹介しているテクニックは、仮にSonnoxの製品をお持ちでなくとも為になるテクニックばかり(もちろん、Sonnox製品なら”より確かな”効果をお約束します)。さまざまなテクニックを吸収して、日本から産まれる多くの作品がより素晴らしいものになればいいなぁと願っております。

さて、本日もまた新しいTipsをひとつ。

ここまでのQuickTipsでは、おもに一つの処理(=1つのプラグイン)を中心に紹介してきましたが、本日はより実践的なミックスの手順を紹介しています。お題は「シンプルなアコギ1本弾き語りのミックスについて」

「えーっ、僕はバンドミックスが中心だから、そんなシンプルなミックステクニックは必要ないかもな」とは思わず、ぜひご覧になってみてください。シンプルなミックスからも学べるTipsがたくさんあります。きっと様々なミックスへ流用できるテクニックだと思いますよ!

続きを読む »


04 8月 11

アコースティック・ギターやベースには、ミックスの上で「不要なところ」があるかもしれない


スタッフHです。

連載でお伝えしている「Sonnox Quick Tips」。本日はVol.2をお伝えします。今日のお題は”Oxford EQを使って不要な帯域をフィルタリングする” です。

EQ。イコライザー。こいつさえ使いこなせれば、きっとミックスがうまくなるはずなんです。それはわかっています。どんなエンジニアさんとお話をさせていただいても、皆さん一様に「まずはEQを適切に使う耳を鍛えること」とおっしゃいます。

特に難しいのがローエンドのカット。フィルタリングです。ローカットを「したほうがいい」のはわかっていても、「どれくらい(どの周波数から)カットするのか」は、経験をつまないと分からないですよね…。

本日のビデオさえ見たら完璧です!なんて事はいいませんが、きっと「あ、そのくらいカットしていいんだ!」とお分かりいただけるはずです。本日もまた3分ちょいのビデオです。

さて、いかがですか?

少々駆け足ぎみでご紹介をしていますが(”Quick”だけにね)ローエンドのカットポイントが分かりやすく説明されています。

アコギのローをカットするのは、音を整えるという意味以外に「リバーブに入れたときに音が暴れないように」するため。ベースであろうともミックスの上で必要であればローカットをする。しかも、結構大胆にカットしてもベースらしさが失われていない(これはOxford EQならではかも)。ベースのローエンドをカットすることによって、ドラムのスピード感に違いがでる。など。

駆け足ぎみではありますので、何度も何度も繰り返し見てみてくださいね。

→ Oxford EQ 製品詳細ページへのリンク


出演者プロフィール

解説: Rich Tozzoli
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!
グラミー賞ノミネートのプロデューサー/エンジニア/コンポーザー、Rich Tozzoliは、アル・ディメオラ、デビッド・ボウイ、ホール&オーツをはじめとするアーティストのプロデュース/エンジニアを担当。ディズニー・チャンネル、HBO、FOX NFL、アニマル・プラネット、Nickelodeonなど数多くのTV番組楽曲も手がけています。

15 7月 11

Fab DupontによるMixがうまくなるTips、全5回のまとめ


スタッフHです。

5回に渡り連載してきたSonnox Oxfordプラグインの「MixがうまくなるTips」。たくさんの方にご覧いただいているようで、ありがたい限りでございます。Sonnoxで公開されている本連載はひとまずここまで。更新があればまたここで公開いたしますね。

いまいちど、全5回のリンクを貼っておきます。

  1. 全てのイコライザーがイコールではない
  2. ベースドラム、低域に宿る命
  3. EQとチャンネルフェーダーは悪だくみをしている?
  4. レコーディングの世界における差別化の証拠?すべての周波数は平等に創られているか
  5. 衝動を”SuprESS”して、より生産的な日々を過ごそう

どのストーリーもミックスにおける大切な事を教えてくれるTipsで、Sonnox製品をお持ちでなくても参考になるものばかりでした。しかし、Sonnox Oxford製品を使えば、よりクオリティ高く、確かな効果が得られます。

本日は、Sonnoxの代表的なプラグインの解説と、使用して下さっている方からのコメントを掲載いたします。

続きを読む »


12 7月 11

Sonnox Oxford Fab Tips No.3 – EQとチャンネル・フェーダーは悪だくみをしている?


Sonnox-Oxford-EQ

feat-fab2Fab Dupont氏による、EQとトラックゲインについてのTips。ミックスレベルを管理する上で必須となってくるEQとトラックフェーダーの関係について、シンプルかつ明快に解説しています。ここでもやはり、低域のレベルに気を配る必要があるようです。

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