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29 5月 12

ホーンアレンジのレシピ & Tips(その3)最終回


スタッフHです。

ホーンアレンジがうまくなる、「ホーンアレンジのレシピ&Tips」。本日は最終回の(その3)をお届けします。ここまでご紹介してきたテクニックとレシピを使って、ファンキーなデモソングも用意しましたので、ぜひ最後までご覧になってみてくださいね。

今回はすこしレベルアップした内容。人によっては聞き慣れない単語もあるかもしれません。でも大丈夫。オーディオサンプルを聞いて気になる響きのものがあったら、そこからどんどん興味を広げて行って、理論は後からでも1つずつ抑えていけばいいんです。

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22 5月 12

ホーンアレンジのレシピ & Tips(その2)


スタッフHです。

前回ポストのホーンアレンジのレシピ「その1」。いかがだったでしょうか。当たり前と読み飛ばしそうになりがちですが、一つ一つの言葉をよく読むと、やはり深い経験者からの言葉はハッとするものが多く、(偏った勉強をしてきた私などには)考え方をいい意味でリセットさせられる思いがしました。

本日はその2。いよいよ実例やオーディオサンプル、譜面なども交えたTipsです。譜面は読めなくても大丈夫。オーディオサンプルで「耳から」学ぶことだって良い経験になりますよ。今日いちばん注目していただきたいポイントは、

3管それぞれの配置が変わると、響きはどう変わるのか。そして自分の好みはどれか。

です。では、ミッチー先生よろしくー。


こんにちは。

ホーンアレンジのレシピ、今回からは様々な実例を交えてアレンジのコツを解説していきます。ジャンルを問わず使える3管アレンジ(Tp;トランペット、Tb;トロンボーン、ts;テナーサックス)のライティングは、ホーンアレンジの基本を学ぶのに有効です。今回は便宜上、3管アレンジを以下の3つに分類してみます。

(1)3管全てユニゾンまたはオクターブで構成(3管とも同じ音)
(2)2管がユニゾンまたはオクターブ(3管のうち1管だけが異なる音)
(3)3管とも異なる音(全て異なる音)

本日はこのうち、(1)と(2)について解説します。

初めてホーンアレンジを書くときには見落としがちですが、ポップス系のホーンアレンジでは(1)や(2)の占める割合が非常に高いのです。ギター、キーボード、ベース、ドラム、ストリングスなど他のパートが多くなるほど、全体としてスッキリと聴かせるためには(1)や(2)の単純なホーンアレンジを用いるのが有効であるからだと考えられます。また、ホーンで奏でるメロディラインをユニゾンやオクターブで重複させることで、芯のあるサウンドが得られます。

では、さっそくオーディオサンプルを聞いていただきましょう。参考音源は以下のSample Modeling社製ソフトウェアを用いて制作しました。

  • Mr. Sax T.(テナーサックス)
  • Mr. Sax S.(ソプラノサックス)
  • The Trumpet(トランペット)
  • The Trombone(トロンボーン)

鍵盤の押さえ方とエクスプレッション・ペダルの操作を併用することで、簡単にリアルな表現ができるスグレものです!まずはトランペット、テナーサックス、トロンボーンのドレミファソラシドを聴いてください。

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  • (1)3管全てユニゾンまたはオクターブで構成(3管とも同じ音)

音域にもよりますが、トランペット(以下Tp)とトロンボーン(以下Tb)でオクターブを構成することが多いです。割とハードめにパンを左右に振ると3管でもかなりのステレオ感が出せますので、新旧問わずよく使われます。

▼(例1-1)音の配置

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* Tp, Tbがオクターブの場合、テナーサックス(ts)はどちらに合わせても構わないので、より良くサウンドする方を選ぶのが基本。ですが、ここではあえて上から順にTp, Tb, tsを1オクターブずつ変えて配置してみました。

▼(例1-2)スタッカートを多用した例

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裏拍+スタッカートでフレージングすると、タイトなリズムが強調される。Tp, Tbは左右に振り、tsはTp寄りに定位させると落ち着いたサウンドに。

▼(例1-3)ロングノートでスフォルツァンド+クレッシェンドを適用した例

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  • (2)2管がユニゾンまたはオクターブ(3管のうち1管だけが異なる音)

(1)と同様にTpとTbでオクターブを構成します。tsが3度や4度など、いろいろな音程を形成します。目立たせたいのはオクターブの音なので、音量バランスとしてはTpが最も大きくなるようにすると全体のバランスが良くなります。

▼(例2-1)tsがTbよりも下にある例

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▼(例2-2)tsがTpとTbの間の音域にある例

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▼(例2-3)ss(ソプラノサックス)がTpよりも上にある例

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次回は最終回ですが、

  • (3)3管とも異なる音で構成するホーンアレンジ

を紹介します。内容的には少し難しくなりますが、これができるようになれば3管だけでもいろいろなアレンジが可能となりますので、頑張ってトライしましょう!


コラム:それぞれの楽器の特性

トランペット:クラシックのアレンジを行う場合でなければ、殆ど全てBb管(ドの音がBb)のトランペットを想定して書くことになるでしょう。基本的に大きな跳躍は苦手な楽器なので、やたら高低差のあるフレーズを書くとトランペット奏者から嫌われてしまうため、跳躍には要注意。

トロンボーン:見た目の通り、高速フレーズには向かない楽器ですが、3管アレンジにおいては、トランペットとユニゾンまたは1オクターブ下で厚みを増すために用いるのが主な用途になります。4管以上のアレンジではコードの3度または7度の音を担当させると良いサウンドになることが多いです。

サックス:基本的には3管アレンジではテナーサックスを用いるのがベストなことが多いですが、もちろん他の選択肢もあります。ソプラノサックスはトランペットと同じ音域をカバーするので高音寄りのホーンアレンジに、アルトサックスは艶のある音が欲しいときに、またバリトンサックスは大きな楽器ですが速いフレーズも得意なので、ハーモニー用途だけでなく、低音のメロディラインにも使用可能です。


<講師プロフィール>

道脇 直樹
1974年大阪府堺市生まれ。3歳からオルガン、6歳からピアノを始める。
神戸大学工学部を卒業後、数年間のエンジニア勤務を経て、2006年バークリー音楽院映画音楽科に留学。
2008年Alf Clausen Awardを獲得し、首席で卒業。
現在は都内を中心にピアニスト兼作曲家として活動している。

14 5月 12

ホーンアレンジのレシピ & Tips(その1)


スタッフHです。

前ポストでご紹介した「ホーンアレンジのレシピ & Tips」。私たちのTwitterFacebookでもありがたい反応をたくさん頂きました。この記事が少しでもみなさまのお役にたつようであればうれしいです。

さて、本日はいよいよ「その1」のご紹介。今日のポイントは「コレだけは覚えておいて!」という最小限のもの/ことです。専門用語や複雑な話を極力なくし、ホーンアレンジを学びたい方にとっての「必須レベル × 3つ」「中級レベル × 4つ」について解説されています。

本日は具体的なテクニックやTipsについて触れてはいませんが、ホーンアレンジを考える時の「こころがまえ」が示されています。

では、ミッチー先生よろしく!


  • はじめに

ホーンアレンジを行う場合、ブラスバンド経験者や何らかの管楽器の経験者はそれだけで有利だと言えます。これらの経験者は各楽器の音色をリアルに体験して知っているから、何らかのホーンアレンジを耳にしたときに「テナーサックスの音が混じっているな」とか、「これは跳躍が多くて難しそうだな」とかの具体的な感想を持つことができるでしょう。それに対し全くの未経験者は、そういった感想を持つことすらできません。それまでの生活がホーンアレンジとの距離が遠かったわけですから、これは仕方の無いことです。

しかし、初心者の方もご安心下さい!私も全くの未経験者から始めましたが、今では自分なりのホーンアレンジを行うことができるようになりました。この記事では、むしろそういった初心者の方々を対象として、ホーンアレンジにおいて押さえておいてほしい基本事項やアレンジのコツを分かりやすく伝授していきます。

  • ホーンアレンジのバリエーションを広げるには?

ホーンアレンジのバリエーションを増やすことができれば、様々な曲面において最適なアーティキュレーション(音の表情)やハーモニーを選ぶことができ、音楽に様々な表情を付けられるようになります。

もしあなたがお金に糸目をつけずアレンジに必要な感覚を身につけたいなら、プロのプレイヤー数人を数日間雇って様々な音を目の前で演奏してもらい、各楽器の音や和音の響きを耳で覚えてしまうのが最も良い方法ですが、あまりにも非現実的です。

ところが(数年前までは考えられない事でしたが)、現在では原音に近いリアルな音源をコンピュータで鳴らしながら耳で確認することができるようになりました。こういった優れたソフトウェアの助けを借りれば、あまりお金をかけることなく(恐らく数%程度の予算で)、極めてこれに近いことが実際に行えます。そのため、初心者がゼロから学習するのに最適な環境が整ったと言えるでしょう。ソフトウェア音源を用いる限りにおいては、移調楽器であることを意識する必要すら無いのですから、全く便利な世の中になったものです。

  1. ホーンアレンジの幅を広げることは、ホーンアレンジのレシピあるいは引き出し(発想)を増やすことと同義です。
  2. 新しいアレンジの手法を使いこなせるようになるためには練習が必要ですが、その引き出し自体はすぐに増やすことができます。
  3. もし気に入った引き出しが見つかったら、地道に練習して徐々に使いやすくしていくと良いでしょう

  • アーティキュレーションいろいろ

ホーンアレンジのレシピ、第一回の今日はアーティキュレーション(音の表情)について確認しましょう。ホーンアレンジ、というと和音の積み方に頭が行きがちですが、各音のアーティキュレーションによって、全く印象が変わってきます。

以下の必須レベルのアーティキュレーションに関しては、最低限押さえておきたいところです。ドラクエで例えるなら武器や防具に相当。どれも無くてはならないものばかりです。

【必須レベル】

  • スタッカート(音を短く切る。一般的には半分くらいの長さに切ると言われるが、遅いテンポではもっと短く切ることが多い。)
  • アクセント(強く演奏する)
  • レガートまたはスラー(前後の音とつなげる)

必須レベルの3種類を全て使えるようになったら、以下の中級レベルのアーティキュレーション4種類も覚えておくと良いでしょう。中級レベルを同様にドラクエで例えるなら、リレミトやバイキルトなどの呪文に相当。無くても何とかなるけど、あるといいよねって感じです。

【中級レベル】

  • テヌート(音の長さを十分に保つ)
  • スフォルツァンド(1音のうち最初の瞬間のみ強く、その後は弱く演奏する)
  • スフォルツァンド+クレッシェンド(上記の後、徐々に強く演奏する)
  • メゾ・スタッカート(スタッカートとレガートの間で、スタッカート同様、切り方には幅がある)

次回からは譜例やソフトウェア音源を用いたサンプルを示しつつ、いよいよ具体的なホーンアレンジの説明に入ります。今回使用するSample Modeling社のソフトウェア音源は、「えっ、これソフトウェアなの?」ってびっくりするくらいリアルな音がしますので、そちらもお楽しみに!


<講師プロフィール>

道脇 直樹
1974年大阪府堺市生まれ。3歳からオルガン、6歳からピアノを始める。
神戸大学工学部を卒業後、数年間のエンジニア勤務を経て、2006年バークリー音楽院映画音楽科に留学。
2008年Alf Clausen Awardを獲得し、首席で卒業。
現在は都内を中心にピアニスト兼作曲家として活動している。

11 5月 12

ホーンアレンジのレシピ & Tips (その0)


スタッフHです。

これまで「MixがうまくなるTips」や「サウンドメイキングTips」などをお届けしてきましたが、今回は別のTips「ホーンアレンジがうまくなるレシピ & Tips」をお届けします。メディア・インテグレーションオリジナルコンテンツです。


個人的なお話で恐縮ですが、私・スタッフHはベースを弾きます。小学校〜中学校の頃はピアノも習っていましたし、ギターも大好きなので独学でこれまでやってきました。ですから、ギターやベース、鍵盤楽器に関してはある程度演奏したり、アレンジを考えられたりもします。そして、ファンキーな音楽が大好きです。

ファンクやジャズ、ポップスを演るようになると、どうしてももう一つ、重要な要素がでてきます。ホーンセクション/ブラス隊です。鍵盤楽器やギター/ベースとはまったく違うアプローチも必要ですし、他の楽器と同様に幅広いニュアンスがあります。これらを勉強したいなと思ってはいるのですが…独学でできる範囲も(そして時間も)限られてきます。

私たちが取り扱う(そして本記事でも使用する)SampleModeling社の金管/木管楽器は非常にリアルなインストゥルメントなのですが、そんなニュアンスも知らず、アプローチも知らずに販売するわけにはいかないなぁ、と思ったのが事の発端でした。金管/木管楽器も良く知らないのに「リアルだ、いい音だ、最高の製品だ」なんて言えませんからね。


そこで、詳しい知人に講習を受けてみようと考えました。この知人とは、バークリー音楽院映画音楽科をなんと主席で卒業しているという人で、こういった話ならうってつけです。実は数年前までわたしたちメディア・インテグレーション在籍していた人物で、今はピアニスト/作曲家として活動しています。そういえば、彼とお遊びセッションをした映像があります(いやいや、私は必死で、彼から見れば「お遊び」という意味で)

社外イベントで手持ちカメラで撮影したものなので、映像の荒さ、手ぶれ、音割れはご容赦ください。このビデオで鍵盤を演奏するのが本連載の講師となる、道脇直樹氏です。私たち社員は愛を込めて「ミッチー」と呼んでいます。

彼からの講習内容はホーンアレンジの初心者中の初心者である私にも分かりやすく、為になりました。そうして改めてブラス音源を触ってみると、いろいろと発見する事も多かったのです。

これは私だけ聞いておくのは非常にもったいない。「よいTipsは独り占めせず、みなさんに広めた方がいい」というのが信条なので、連載として公開することにしました。

  • ホーンのアレンジって、どうやればいいの?
  • トランペット、サックス、トロンボーンのブラス隊、どんな順番で音を重ねたら効果的なの?
  • アレンジ譜を書いてプレイヤーに渡す事が多いんだけど、各楽器の使い方、これで合ってるのかな?
  • 「なんとなく」なホーンセクションは作れるんだけど、もっとバリエーションを増やしたい
  • ホーンセクションでバッキングに厚みを持たせるつもりなんだけど、いまいちソレっぽい感じがでない

…こういったお悩みにはうってつけの「ホーンアレンジのレシピ」を今回から3回にわけてご紹介していきます。ミッチー先生に習ったホーンセクション講座を思い返してみると、「今まで感覚だけでやっていたものが間違いじゃなかった」ものもありましたし、「いつも同じようなホーンアレンジだね」と言われていたけど、少し幅が広がったものもあります。「サックスをユニゾンで重ねた方がいいのか、オクターブ上/下と変えた方がいいのか」なんて疑問もぱっと解決できました。

決して「楽をしてホーンアレンジがうまくなる」わけではありません。今回の連載を読んだだけで完璧になるわけでもありません。が、「ホーンアレンジを専門でやってきたわけじゃないけど、これで合ってるのかな?」という方や「イメージしているものはあるんだけど、なかなかうまく行かないんだよね」という方の不安を取り除くようなものになればいいなぁと考えています。

サウンドサンプルを交え、ご紹介していきますね。お楽しみに!


<講師プロフィール>

道脇 直樹
1974年大阪府堺市生まれ。3歳からオルガン、6歳からピアノを始める。
神戸大学工学部を卒業後、数年間のエンジニア勤務を経て、2006年バークリー音楽院映画音楽科に留学。
2008年Alf Clausen Awardを獲得し、首席で卒業。
現在は都内を中心にピアニスト兼作曲家として活動している。

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