Media Integration, Inc "Review and User Story"

Review & Story

20 Sep 13

FAW Circle レビュー by N.Z.M


「もしかしてiOS7先取り?」と思わせるフラットなユーザー・インターフェィスを持つCircleは、ベルリンのFuture Audio Work Shopという小さな会社が作っているのですが、土地柄もあるのでしょうか、使っているアーティストもその世界では有名なクリエイターばかり!

今回は、そのベルリンから日本での活動にシフトされたばかりのアーティスト、N.Z.MさんにCircleのレビューをお願いしました。デモ曲もついているので、レビューとあわせてお楽しみください!


○Circleとは?

数あるプラグイン・シンセの中でもデザイン性の高いインターフェースで特に目を引く、FAW社の「circle」。カラフルなデザインと、実際の動作がグラフィカルに視認でき、見た目のカッコ良さだけでも創作意欲をかき立てられます。音の印象は下は太く上はクリア。プリセット音源も充実しており、ブラウザ画面で好みの音色を絞り込んで選択できるので検索も簡単です。編集の自由度も非常に高いので、エディット次第ではアナログ顔負けのワイルドな音、映画の様な重厚で複雑なサウンドが簡単に作れます。

○音について

シンセの構造は基本的なアナログシンセサイザーと言った所ですが、掘り下げてみるとオシレーター、フィルター、エンベロープ、LFO、各セクションを細かくエディットできる様になっています。オシレーターは全部で4つ。基本的なサイン波、三角波等はもちろん、100種類以上の波形を備えたWavetableに切り替えられ、あらゆるタイプの音作りが可能です。更にwavetable上でもう一つ別の波形を読み込んで、スライダーでモーフィングできるので、2つの波形を組み合わせる事もできます。更にノイズとフィードバックを付加できる構造なので、よりアナログ感のある音作りが可能です。

フィルターセクションでは、通常のフィルターとデュアル・フィルターに切り替えが可能。別セクションにマウス・フィルターやリングモジュレーター等が装備されているので、組み合わせれば更に個性的で荒々しい音になり、アナログシンセを凌駕する音作りも可能です。

次にエンベロープ、LFO、シーケンサーですが、恐らくここが「circle」の一番の特徴となる部分でしょう。ここでは、エンベロープ、LFO、シーケンサーのいずれかに切り替えが可能で、5つのエンジンが用意されています。赤や緑に色分けされた丸い球をオシレーターやフィルター等の別のセクションにドラッグすることで、フィルターにLFO、ピッチにシーケンサーと言った具合に簡単に接続ができます。接続できるのは一つではなく、フィルター、ボリューム、ピッチ等、複数のセクションに同じLFOを接続する事もできます。もちろんエンベロープやシーケンサーも同じ仕様です。感覚としてはモジュラーシンセのパッチングと同じですが、アナログの様にたくさんのケーブルでゴチャゴチャする事がなく、色で識別できるので視認性は遥かに優れています。更に、グラフィックによって実際の動きを目で見て確認する事ができるので、見た目もカッコイイです。

LFOには15個の波形プリセットと16種類のWavetableが用意されています。Wavetableはオシレーター同様、もう一つ別の波形を読み込んでスライダーでモーフィングができるので、変化も多様です。また、シーケンサーモードにも27種類のプリセット・パターンが用意されているので、アイデアで困る事は無いでしょう。

○circleをこう使っている。

僕の使っている音源の中でもcircleは特殊な位置にある気がしています。メインのシンセとして使うと言うよりも、予想外の音が欲しいとき、アイデアを一捻りさせたいときに必ず使用しています。特に空間系の音や、FX、リードサウンドを作るとき等は、自分が狙った音よりもカッコイイ仕上がりになる事が多いので非常に重宝しています。使い方は主にプリセットを加工して使用しており、元音に一捻り加えたり、色んな変化を付けて原型が無くなるまでエディットしたりと毎回違うアプローチになります。特にお気に入りはシーケンサーの機能で、複数のシーケンスでハーモニーを作ったり、フィルター等を変化させフレーズを作る等。今回のデモ曲でも、複数のシーケンサーを使用して空間やメロディーラインを作っています。ドラムパート以外は全てcircleの音で、ベースやピアノはプリセット音源を使用しています。

Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.

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非常にクオリティーが高いシンセなので、circle1台で十分成立しました。まだまだ多くの機能を持ったシンセなので、正直どこまでのポテンシャルを秘めているか未だ未知数という印象です。


N.Z.M

テクノプロジェクト「N.Z.M」。過去にはアーティスト「Ancient-Beach」名義でフランス「Morphonic Records」からデビュー。国内外の様々なフェスやイベントで活動し、アンダーグラウンドシーンの第一線で活躍してきた。また、J-POPアーティストとのコラボレーションや、企業、メーカー、テレビ、CMへの楽曲提供やリミックスを手掛ける等、トラックメーカーとしても同時に活動してきた。 テクノ、ハウス主体のスタイルを得意とし、ハードからディープまで、幅広いスタイルが好評を得ている。

2012年からの1年間はベルリンに活動拠点を移し、アーティスト活動に専念。その間には、フランス、ドイツ、ポルトガル、モロッコにて海外ツアーを敢行。また、アメリカとポルトガルに拠点を置くOn & Off Musicと契約。同レーベルよりシングル「Glitter」、新名義での初のEP「Black Hole」、同レーベルアーティスト、GiacomoとのコラボレーションEP「STRATOSPHERE」をリリース。今後も多くのリリースを予定している。

国内においても、音楽、映像、アート、デザイン、インスタレーション、各分野の第一線で活躍するクリエーター集団「Neo Tokyo」に加入し、「東京から世界へ」をテーマに精力的な活動を見せている。

■TURBULENCE http://turbulence-tky.com/
■On & Off Music http://www.onandoffmusic.com/site/
■Facebook N.Z.M Page http://www.facebook.com/nzm.tky
■Soundcloud https://soundcloud.com/nzm-tokyo

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