Sound Recording & Mixing Engineer

Jun Tendo

13 Apr 10

Eddie Kramer - PIE Compressor

今回は前回のHLS Channelに引き続きWAVESから発売されたばかりの Eddie Kramer PIE Compressor に関してです。

PIE Compressor と HLS Channel に関しては Waves Inside Tracks: HLS Channel&PIE Compressor 開発者インタビュー で興味深い開発中のエピソードなどを読む事が出来るのはとてもタイムリーな感じです。インタビューを読んでからは尚更PIEとHLSに愛着が湧いてくる感じがしました。なにせEddie Kramerが出音をきちんと確認してくれているのだから、今までのように設計開発者がデジタル・プログラマーの腕と動作的理論値だけでPlug-Insを完成させたのとは訳が違うという事です。

私が書く内容は今回も実際に使用した中での印象などを具体的に書かせていただきます。

出音に関して言葉を羅列するより解りやすいところで、AmpliTube3を使用したデモ・セッションのミキシングに PIE Compressor を追加して、どのようにサウンドが変化したのかを聴いてもらいながら、PIE Compressor のありがたき部分などもいくつか記述します。

まず、PIEはHLS同様に、実機のもつS/Nまでも大切に愛情を持ってモデリングされていて、PIE Compressorでもオーディオ上に機材のS/Nが加算されています。でも、オリンピック・スタジオで作業すれば必ずつきまとうサウンドなので、この際そんな事は気にしていませんでした。S/N部分が気になる人は、ANALOGというスイッチをOFFにすればS/Nからは解放されるので、完全デジタル志向ノイズ・レスでトラック・メイキングしたい人にはOFFという選択肢が用意されている辺りはWAVESらしい感じです。

音色変化などの参考用に「オリジナル」「AmpliTube3のみ」「AmpliTube3+PIE Compressor」という状態のMP3を参考にしてみて下さい。

【ベース / オリジナル】


【ベース / AmpliTube3のみ使用】


【ベース / AmpliTube3+PIE Compressorを使用】


ベースで使用したPIEのパラメーター

ベースで使用したPIEのパラメーター



【ドラムス / オリジナル】


【ドラムス / PIE Compressorを使用】


ドラムスで使用したPIEのパラメーター

ドラムスで使用したPIEのパラメーター



【エレピ / オリジナル】


【エレピ / AmpliTube3のみ使用】


【エレピ / AmpliTube3+PIE Compressorを使用】


エレピで使用したPIEのパラメーター

エレピで使用したPIEのパラメーター



【ギター / オリジナル】


【ギター / AmpliTube3のみ使用】


【ギター / AmpliTube3+PIE Compressorを使用】


ギターで使用したPIEのパラメーター

ギターで使用したPIEのパラメーター



それぞれのトラックはCompressorの質感を誇張せず、あくまでもミックス素材としての処理にしたためそれほど強いCompressionは掛けてありませんが、PIE Compressorを経由したあとの中域はデジタル特有の細さが無くなり、質感共々アナログ回路を経由した感じになるため、Compressionを掛けなくても通すだけで使えるPlug-Insと感じました。これはAbbey Road Plug-Insにも通ずるトレンドだと勝手に解釈してます。

それで、これらの処理された素材を使ってミックスした物が以下のような感じになりました。

【楽器関連はAmpliTube3のみ使用、他のEQやCompressorは未使用】


【楽器関連はAmpliTube3+PIE Compressorのみ使用、他のEQやCompressorは未使用】


AmpliTube3 のリアルなトーンと、Eddie Kramer PIE Compressor が持ち合わせているアナログ機器そのもののサウンドのお陰で、ProToolsのデジタル臭い中域が Studer A800 で作業しているように充実するため、Media Integration様からデモ版を使用させてもらってからというもの、ミックス途中にどのトラックにもPIE Compressorで若干のCompressionとアナログ機器特有の中域の粘りと倍音を加味したくなり、そうする事によってコンプあとのEQの増減があまり必要なくなるあたりはPIE Compressorのモデリング元になっているPYE Compressorのキャラクターあっての感じです。マスターに使用してもバスでもトラックでも、各々の使い道で各々の対応しやすい機種として、色々な場面で活躍してくれそうです。

特にリリース・タイムを絶妙に調整してゆくと、楽器のリリース自体もコントロール出来ているような感触になり、アタックもソフト〜ハード・ニーまで、入力されるソースのキャラクターに対して自然な反応を示してくれるため、バリバリのデジタル系コンプレッサーで音色が変化せず、単なるレベリング機能だけの理論値どうりに動作するコンプレッサーとは違い「こういう機種を望んでいた」通りになってくれた感じです。

コンプレッションに対応してOUTPUTをある程度あげてゆくとサウンドにドライブ感が増えてくるので、線が細いと感じたトラックにはOUTPUTを上げめにしてコンプレッションを掛ける事により、より太さが増した中域となってくるため、生楽器だけではなくSynthesizerを多用する際にもPIE Compressorの回路を経由させる手法は使えそうでした。

そんな感じで2回に渡って掲載してきた Eddie Kramer 関連のPlug-Ins、モデリングの技術革新とコンピューターのCPUパワー・アップの恩恵でDAWなどのオペレーション・システムでも十分アナログ的要素が出せるため、そろそろハイ・リスクを伴う超高額で希少性の高いビンテージ機種に固執しなくても良いかも・・・と思えました。

09 Nov 08

SuperStealth プロモーション、選ぶならどれ? 総括 + アップグレード構想 編

IK Multimedia / SuperStealth プロモーション関連記事の最終回です。

いままで数回に分けて4種類の Plug-In をざっと記事にしてみたわけですが、4つの中から1つ選ぶ際のポイントとして、自分自身が今、機材に何を求めているか・・・という自問自答も多少必要になってくるかとは思います。

Ampeg SVX - AMP SVT-4 PRO

ベーシストの場合はおのずと Ampeg SVX という選択肢が見えてきますが、ギタリストの場合は周りのメンバーや相方のギタリストがいる場合、どのようなサウンドを出したいと思っているか・・・または、どういった振り分け方でパートを受け持つかなどでも決定項はある程度絞る事が出来るかも知れませんね。

そして、最終的には好みのサウンドをまず選んで、それを自分のテリトリーとする方法も有りですね。単純にインターフェースやアンプの種類に好きな物が有るから・・・という選択肢でも、楽器はそのようなとっかかりから選んで自分のキャラクターにするパターンは有りだと思いますので、見た目で気に入った物を選んでから自分の好みにして行く・・・という選択肢も有りと思います。

選ぶ Plug-In は録音前提だけで考えなくても、ライブで数種類のアンプやキャビネットを持ち歩かずに、同等のサウンドをコンピューターと StealthPlug だけを使って出すための方法論にチャレンジしてみる・・・という使い方は、機材のメンテナンスやその時々による機材状態の不安定さなどから解放される手法としても可能なので、じっくり考えてみて下さい。

これら Plug-In を使ってみて、ある事に気がつきました。・・・それは、元々のアンプ達がアメリカの 120V 60Hz AC やイギリスの 220V 50Hz AC などの環境で作られたアンプで、当然リファレンスもそれら電源環境にて最善のサウンドになるように仕上がっているはず・・・ということは、日本のように貧弱な 100V 50/60Hz AC 環境下(または100V仕様に変更)(時には95V位まで電圧降下している環境)で使うと本国仕様とは音の太さも違いキャラクターが100%出ていないアンプの音にならざるを得なかったであろう事。・・・Plug-In のモデリングをしている環境はオリジナル生産国の電源環境のため、本来のサウンドが出ているところでデータ化されているわけなので、各々のアンプが本来出せていたサウンドが出ているはず。・・・そう言った事を考えると、ライブ・ステージなど電源環境が劣悪な中で安定したサウンドをいつも出す上で、Plug-In はそれまでの「バーチャルな代用品」から少し趣旨が変わって来るような気配がしています。スタジオでも平気で98V位までしか電源電圧が無いケースも多いので、この点は電気楽器にとって痛いですよ。ベースに至っては電圧が低いほど低域のパワー感は出ませんからね・・・Lowが出るとかという単純な事より中低域のパワフルさは別物です。Plug-In の方がギターの中域がねばり強くクリーンでも実体が豊かなのはそう言った事だったのか・・・と、気付かされました。今まで意外と話題にはなっていませんでしたが・・・

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そして本題から少し離れ、更にアップグレードされたシステムを組む方法論もあるので、ちょっと追記しておきます。

ギター・マガジン 2008年6月号「定番サウンドでチェックする プラグイン型アンプ・シミュレーターの実力」という誌面企画時に X-GEAR という複数の Plug-In 間を自由自在に組み合わせて使用できるソフトと、Stomp I/O という AmpliTube の STOMP セクション内で使用しているコンパクト・エフェクターを実際のハードウェア同様にコントロールしたりメモリーしてあるプリセットを切り替えるフット・スイッチ類が装備されたボードを使う機会があったのですが、この考え方にはかなり同調してしまいました。

さらに Stomp I/O 拡張ペダルを使うとワウ・ワウやボリューム・ペダルも通常のハードウェア同様にコントロールできるので、これも今まで通りのフット・ボードとして機能しますね。

実際のステージ上におけるギタリストやベーシストの足回りにあるコンパクト・エフェクター類やボリューム・ペダル類・・・さらにラックのエフェクター・ルーティングを切り替えたり、プリセットを選んだり・・・などセッティングだけでも大変ですが、それら機材群+オーディオ・ケーブルなどに掛かる費用も並大抵では済まされないはず。

そういった悩みから解放される方法として、Stomp I/O はバーチャルな機材として存在する Plug-In を、いかにも普通にハードウェアで構成しているのと変わらない使い回しが出来るメリットがあるので、DTM作業だけに囚われないでライブなどでの演奏にも積極的に使える機材にまで進化しようとしている感じがしました。しかも録音時に同じ Plug-In と Stomp I/O 群で作業していれば、ライブ前リハーサルで少しだけライブ用にモディファイすればライブでもほぼ同じサウンドで演奏できるなど、コンピューターのCPUが超高速な物に進化したお陰で、レーテンシーも少なくなり益々使える機材になりつつあるように感じています。

X-GEAR - STOMP

各インターフェースの右上の方に StompIO というボタンが付いているので、これを押すと Stomp I/O がアクティブになるという簡単な設定もありがたい感じがしました。

調べてみるとどうやら、Stomp I/O には現在もまだ豪勢な事に AmpliTube 2、Ampeg SVX、AmpliTube Jimi Hendrix、AmpliTube Metal、X-GEAR と全部くっ付いている初回特価版としてのパッケージが有るのですね・・・Plug-In 1つが約4〜5万円近くするのに全部付きでフット・ボードのハードウェアが手に入る、これも太っ腹なキャンペーン特典だと思いました。

11月末までなら拡張ペダルかダブル・フットスイッチがもれなく付いてくるプロモーション中だということで・・・ギタリスト/ベーシストに対する企業姿勢には一個人としてとても好感が持てました。

そして X-GEAR なのですが、X-GEAR を使うと AmpHead は AmpliTube Metal で、キャビネットは AmpliTube 2 のやつ、そしてSTOMP と RACK セクションでは全ての混合使用が可能になるので、Stomp I/O 無しでも縦横無尽な使い回しが出来るところには、使う人なりのオリジナリティを存分に発揮できると感じました。

X-GEAR - Sample 01

特に複数の Plug-In を股に掛けた時に起こる現象としては、単一機種では思いつかなかった組み合わせの妙による化学変化というか、思ってもみなかった効果を得られる事があるので私からはかなりお奨めできる感じです。

X-GEAR - Sample 02

仮に、もしジミヘンが生きていて1994年頃のシアトルに舞い戻ってきて演奏したら・・・たぶんこういった感じになったかも知れないな・・・というようなイメージで音作りをしたいと思った時に、STOMP では AmpliTube Metal と AmpliTube Jimi Hendrix のを組み合わせて使い、AmpHead は AmpliTube Jimi Hendrix のを使って、キャビネットは AmpliTube 2 のを選び、マイクも新しめの種類を立てて、RACK では AmpliTube Jimi Hendrix と AmpliTube Metal と AmpliTube 2 のを混ぜて・・・といったような使い方で、とことん満足行くまで音作りが出来るあたりは考えたり試しても切りがないので愉快だと思います。

X-GEAR - RACK

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そんな感じで、メーカーの回し者でも何でもないですが、AmpliTube は出た当時から意識していた Plug-In だったため、競合他社からも様々な物が出てくる中において独自の進化と独自の使いやすさを存続させている部分には割と贔屓目な所もありましたが、これにて連載記事は締めくくらせてもらいます。

最後までお読みになって頂きどうもありがとうございました。

08 Nov 08

SuperStealth プロモーション、選ぶならどれ? AmpliTube 2 編

IK Multimedia / SuperStealth プロモーション関連記事の続き・・・です。


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 第四弾「AmpliTube 2」編です。

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この機種もギター・マガジン 2008年6月号「定番サウンドでチェックする プラグイン型アンプ・シミュレーターの実力」の誌面企画時に使ってみて、各アンプのモデリングにおける出来映えとか、キャビネットを選びながらマイキングやアンビエンスの量など、様々な部分で至れり尽くせりに仕上がっているな・・・と感じました。

Amplitube 2 - AMP 01

Amplitube 2 - AMP 01

Amplitube 2 - AMP 02

Amplitube 2 - AMP 02

代表的なアンプ・ヘッドがほどよく搭載されていて、様々なジャンルにも対応できる振り幅は AmpliTube ならではと言う感じですね。

Amplitube 2 - AMP 03

Amplitube 2 - AMP 03

Amplitube 2 - AMP 04

Amplitube 2 - AMP 04

Amplitube 2 - AMP 05

Amplitube 2 - AMP 05

Amplitube 2 - AMP 06

Amplitube 2 - AMP 06

本来ならヘッドとキャビネットが一対で組まれていて、他のキャビネットからマッチングを探したりすることはなかなか出来ないものですが、まず定番の組み合わせでサウンド・メイキングした後にキャビネットだけを色々と切り替えてみたり、マイキングだけ色々試したりと出来る柔軟性は良いですし結構楽しいです。

Amplitube 2 - CAB 01

Amplitube 2 - CAB 01

Amplitube 2 - CAB 02

Amplitube 2 - CAB 02

Amplitube 2 - STOMP

Amplitube 2 - STOMP

STOMP セクションにも代表的なコンパクト・エフェクターが満載されていて、ジャズ〜フュージョン〜ポップ〜ロックと目的に合わせ自由自在にエフェクターを組み合わせられるので、幅広いギター・サウンドを求められるようなシーンでは重宝するでしょう。

Amplitube 2 - RACK

Amplitube 2 - RACK

RACK セクションでは、ここ20〜30年来変わらずスタジオの定番となっている各種アウトボードが搭載されていて、そのどれもがギターの処理には必至な物ばかりであり、レコーディング用アウトボードが手元に全然無くても十分作り込めるようになっています。各々のつまみがアナログ的なノブなので設定は難しいかな〜・・・と思っていたのですが、インターフェースの下部に操作しているノブのパラメーターが数値で常に表示されているので、数値で認識しがちなディレイ・タイムやリバーブ・タイムなども難なく設定できますね。

Amplitube 2 - TUNER

Amplitube 2 - TUNER

他機種のどれにするか迷っていたら、この AmpliTube 2 は基本的なギター・サウンド作りには申し分ないので、幅広いジャンルに対してオールマイティに使える Plug-In としてお奨めできます。

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* メーカーへの要望なのですが、RACK セクションではインターフェース下部ではなくノブのすぐ下かノブの内側にも操作しているパラメーターが数値で表示されると、視線を上下で行ったり来たりせずに済むのでかなり助かります。

07 Nov 08

SuperStealth プロモーション、選ぶならどれ? AmpliTube Jimi Hendrix 編

IK Multimedia / SuperStealth プロモーション関連記事の続き・・・です。

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 第三弾「AmpliTube Jimi Hendrix」編です。

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昨年リットーミュージックから出た「Guitar Magazine Sound Check Series CDで聴くアンプ・ブック」 というムックの企画で Marshall Jimi Hendrix Super 100JH Full Stack というアンプと対面する機会があったのですが、ハッキリ言って Marshall のフル・スタックでここまで完成度が高く、中域にコシがあり一音一音が心地よく聞こえるアンプには出会った事がありませんでした。それまで出会った Marshall は、どちらかと言うとギンギンに鳴ってはいるもののコード感も混沌としてしまって、リード・パートを弾いても一音一音に感動する事はあまり無かった感じです。

ジミヘンが亡くなる18日前の1970年8月末にイギリスのワイト島で開かれた The Isle of Wight Festival にて行われたギグではStratocaster以外にもFlying Vを使っている曲もあり、幾通りかのギター・サウンドを聴く事が出来ますが、レコードやCDに残されている音源や他のライブ音源よりも比較的好きです。彼らクラスのギタリストの場合には機材で作り出す音以外の重要なファクターとして、ピッキングする際の手とフィンガーボードを押さえる手のそれだけで、同じギターと機材を使っても各々に違う音を出せる部分があり、そういった部分には演奏の奥深さを感じてしまい同じ様なサウンドを作る事はなかなか難しいとも感じていました。昨年 Super 100JH の音をキャビネットの前に立ち聞いた時の印象では、そういった弾き手の指先というファクター抜きでも十分「そのまんまやんけ」といった印象だったので、元々の作りが全然違う別物のようなアンプなんだという結論でした。そこで AmpliTube Jimi Hendrix を使ってみて、その雰囲気や Super 100JH の質感が出せるかどうか色々試してみました。

Amplitube JIMI - TUNER

Amplitube JIMI - TUNER

このPlug-Inでの全てのインターフェースは、使い込まれたジミヘンの機材そのものであるかのようなグラフィックに処理されていて、見ているだけでもワクワクさせる辺りはメーカーのセンスですね。

X-GEAR - Sample 02

AmpliTube Jimi Hendrix

プリセット・スタイルもジミヘンが残したディスコグラフィーの中から選ぶ方式が有り「あの曲に近づけたい」とか「あのアルバムの何曲目だったかの雰囲気って?」などを具体的にアルバム名とその中にある曲名からセットアップとして選べる辺りの拘り方はいかにも Jimi Hendrix Medel という位置づけと作り手の熱意が解りやすいですね。

EQのカーブとか中域の独特な感じ、そして歪んでいるようでクリアーさも残せているサウンドなど、Jimi Hendrix ならではのギター・トーンが出しやすくなっていて、60年代のMarshallでメンテナンスをしっかり続けているような状態だとこのような感じかな・・・と思えるモデリングに出来上がっている感じです。

Amplitube JIMI - STOMP

Amplitube JIMI - STOMP

STOMP セクションに用意されているコンパクト・エフェクターもジミヘンゆかりの物が揃っていて、実機は何処を探しても手に入らないようなエフェクターが普通に使えるメリットは大きいですね。名前だけは聞いた事があっても実機を見た事がないようなエフェクターも揃っているので、全てがアンプのキャラクターだけで作られていなかったジミヘン・サウンドに通ずるエフェクター群のSTOMP搭載は、その部分だけでも嬉しい内容になっていますね。

Amplitube JIMI - RACK

Amplitube JIMI - RACK

RACK セクションには当時のスタジオでよく使われていたであろう機種が揃えられていて、質感自体もビンテージ感がうまく出せていて X-GEAR でこのセクションを組み込んでみてもなかなか良かった記憶があります。特に Rotary Speaker を選んで60年代のサウンドを出そうとする時など、この機種のRACK セクションにあるアウトボードは普段のミックスでも使いたくなる感じがしました。そして Tube Compressor の中域がハッキリした質感はとても良い印象でした。

ジミヘンの機材に関してあまり知識が無くても、色々と使いながら馴染んでくる部分も多く、当時のイクイップメントを現代風にアレンジしたりすれば、自分なりのサウンド作りでも幅が広がる機種として仕上がっている印象です。

Marshall Jimi Hendrix Super 100JH Full Stack はオール・ハンドメイドの限定生産だったため、もはや手に入れる事はかなり難しいでしょうし、値段も定価80万円〜安くても60万円位してしまうため手に入れるには躊躇してしまう高額さですね。Plug-Inであれば真空管の定期的メンテナンスなどで一定の経費が掛かり続けたり、アンプのコンディションが使用頻度や使用環境で目まぐるしく変わるなど、手に負えない事態も起こらないためいつでも同じ音が出せる・・・そういったメリットは凄いと思います。

こうなると AmpliTube Jimmy Page や AmpliTube Jeff Beck または AmpliTube Stevie Ray Vaughan なども特徴を網羅して出してもらいたいと思いました。

06 Nov 08

SuperStealth プロモーション、選ぶならどれ? AmpliTube Metal 編

IK Multimedia / SuperStealth プロモーション関連記事の続き・・・です。

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 第二弾「AmpliTube Metal」編です。

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AC/DCの様なギンギンにメタルなパワー・コードを一発サビに入れたいけど・・・とか、ギター・ソロをスティーブ・ヴァイ風にエキセントリックな感じにしたい・・・などとイメージはあっても、なかなか爆音でフィードバックを効かせたロング・サスティーンで録るのも演奏するのも難しかったりした経験は良くあると思います。ましてや作業場所が自宅となるとなおのこと・・・

普通にオルタナ系やクラプトンの461 オーシャン・ブルバードで聴けるようなバッキングや、ブライアン・メイ風のソロならピグノーズでも完璧なトラッキングが出来るので実は意外と困らない事は多いけど、いざメタル系の重厚感あるサウンドとなるとエフェクターでなんとか作ろうとしてもボトムがボテっとなってしまったり煌びやかさが無いなど、煮詰まる事が多い感じがしてました。そして、今まで数々のアンプ・シミュレーターはあれども、やけにデジタリックだったり・・・

Amlitube METAL - AMP 01

Amlitube METAL - AMP 01

Amlitube METAL - AMP 02

Amlitube METAL - AMP 02

Amlitube METAL - AMP 03

Amlitube METAL - AMP 03

Amlitube METAL - AMP 04

Amlitube METAL - AMP 04

そんな経験を踏まえて AmpliTube Metal を使ってみると、この機種でも時代の流れかモデリングの巧妙さと処理のスムースさも良い上、実際にアンプ・ヘッドとキャビネットが唸っているような感じが出せているのには参りました。

Amlitube METAL - STOMP

Amlitube METAL - STOMP

STOMP セクションでフェイザーやらディストーションやらを前がけできるので、いかにもアンプだけで作りました的なサウンドだけじゃなく、エフェクターの質感も十分出せるので、色々とアレンジメントする幅が広がっているのも結構良かったですね。

Amlitube METAL - RACK

Amlitube METAL - RACK

RACK セクションではスタジオにあるコンソールとアウトボードでやるのと同様に、コンプを掛けたり後がけのディレイやフランジャーなども使用出来るため、ステレオ・トラックとしてインサートすると他のエフェクターを立ち上げなくても完結できるのは助かりますね。ディレイではモードが通常のMONO、左右に振り分けられる L/R、3点定位で振り分けられる L/C/R、ダブリング効果を出せる Double、と様々なモードが選べるので、いままで複数台のディレイを立ち上げて作り込んでいたエフェクト効果も簡単に作れるようパラメーターが用意されているのは便利です。スティーブ・ヴァイなどがよく使うソロの時のパンニングされたディレイも、曲のBPMを自動的に認識して 1/4 Note、1/16 Note などディレイ・タイム自体が簡単に曲のBPMに合わせられるので楽でした。

録音する時だけじゃなくライブ時などでは、音圧のあるギター・サウンドを出そうにもキャパとステージの関係から、爆音で・・・というのは割と難しいと思うのですが、ラップ・トップ・コンピューターでライブ用のシステムを構築すれば、ライブではCD以上のクオリティでPAサイドにライン・アウトを送って使う方法も可能ですね。何種類ものアンプ・ヘッドとキャビネットを組み合わせられるミニマム・システムは使い方次第で、際限なく自分の思うサウンドをクリエート出来る可能性を秘めてもいる感じです。

Amlitube METAL - CAB 01

Amlitube METAL - CAB 01

Amlitube METAL - CAB 02

Amlitube METAL - CAB 02

のちに記述する予定の X-GEAR を使うと、更にその可能性は広がりますね・・・

Amlitube METAL - TUNER

Amlitube METAL - TUNER

Profile

プロフィール

1982年にヤマハ渋谷店でキャリアをスタート、1985年のStudio TWO TWO ONE 設立と共にエンジニアとして参加。その後Z’sへ参加し1990年よりフリーランスに転身。(Twitter ID = JacoTen2)

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